内容紹介
「春は――無事、此処に、います」 世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。いま一人の少女神が胸に使命感を抱き、立ち上がろうとしている。四季の神より賜った季節は『春』。母より授かりし名は「雛菊」。十年前消えたこの国の春だ。雛菊は苦難を乗り越え現人神として復帰した。我が身を拐かし長きに亘り屈辱を与えた者達と戦うべく従者の少女と共に歩き出す。彼女の心の奥底には、神話の如く、冬への恋慕が存在していた。暁 佳奈が贈る、季節を世に顕現する役割を持つ現人神達の物語。此処に開幕。
レビュー1
5/52023/12/10 ゆーゆ
ヴァイオレット・エヴァーガーデン好きな人、集まれ〜! そして、コミカライズでこの作品好きになった人、コミカライズ読んだけど、内容がよくわからないと言っている人も、皆集まれ〜!! 文章がすごくて、春夏秋冬、それぞれの季節の景色の表現が、美しい。登場人物たちの心情、行動がダイレクトに伝わってきて、日本とは似ているようですこし違う国での物語にいつの間にか引き込まれてしまいます。 (次の巻のレビューへ)